「日本精神」には、世界平和のヒントがある ー 一般社団法人日本精神復興促進会

「選択的夫婦別姓制度」は、日本の家族・戸籍制度の崩壊につながりかねない大問題です

一部野党勢力が「選択的夫婦別姓制度」を政策に掲げています。これについて「『選択的』なのだから別にいいのでは」との声も聞かれますが、より慎重に考えるべき案件です。

夫婦別姓については、与党でも推進派と慎重・反対派で意見が分かれていますが、現在、政府は、旧姓使用時の不便解消を法制度の確立によってクリアし、現在の戸籍制度を守る方針のようです。実際、本人確認の際に使用される運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなどは希望すれば旧姓を併記できるように、すでに法改正もされていますし、これ以外の分野に関しても順次整備が進められていますので、旧姓併記によって被る不利益や不都合は微小と考えます。

それよりも、夫婦別姓によって生ずる事態ははるかに大きく、わが国が長年築き上げた家族、戸籍制度の崩壊にもつながりかねない大問題なのです。

日本の戸籍制度は明治時代に整備されたもので、いつ誰がどこで生まれたか、また、家族関係が一目で分かるようになっています。

もし夫婦が別の姓を選択した場合、その子供たちはどちらかの姓を選ばなければならなくなります。その結果、家族の姓がバラバラになり、家族の絆は根幹から崩れてしまいます。

日本の家族制度は人為的でなく自然に発達した実に優れた合理的な組織です。

各家庭にあっては、親がいかに年を取り、力を失い、また無学であっても、子がいかに若くて勢力があり、また学問をしていても親は親としてどこまでも立てていく習慣が昔から残っています。開国の祖、国の中心もそれと同様に立ててきて、そこに大きな団結力が生まれ、今日まで進んできたのです。

このようにわが国が三千年来続いて今日あるのは、日本精神の要の一つである夫婦一体、親子一体の精神を基本に整然とした集団生活が自然に生まれ出てきて、最も合理的な社会組織が出来上がっていたからです。

私たちは今一度日本の誇り高き歴史ある価値観を正しく認識し、間違いのない判断をしていけるようにしたいものです。