世界は今、大きな転換期を迎えています。したがって、私たちもこれまでのような考え方を変え、肚(はら)を据え、日本人としての本来の精神に戻って、一致団結しなければならない大事な時期に直面しています。
「和魂漢才」という言葉のように、明治までの日本人は、我が国古来の日本精神を中心に外国の知識や思想を肥料程度に取り入れてきました。ところが今日では、日本精神を忘れてしまい、外国の主義主張を鵜呑みにし、精神的には分裂状態に陥っています。
その結果、自尊心や矜持を持って、固く団結することが出来ず、欧米の先進国と比較しても全く遜色がないほどの高度な文化を有し、人口も一億人を超えているにもかかわらず、国力はむしろ衰退し、重大事が起こった場合、国民は団結力を失って内部から崩壊する兆しさえ見えています。
明治時代の日本人は、日本精神を中心として一致団結していたから、大国の支那や強国ロシアにも勝つことができました。当時人口は、三千万程度しかなく、文化程度も今日とは比較にならないほど低かった訳ですが、大国と一歩も引けを取らなかったのは、当時の国民の精神力が如何に偉大で強固であったかを物語っており、世界に類のない肇国以来三千年の歴史を重ねていることもこの点に起因していると思われます。
日本の文化や礼節は、世界に冠たるものとして賞賛を得てきました。特にその秩序正しさや礼儀正しさ勤勉さは絶賛されるほどのものです。それらを支えているものは、昔から日本人に流れている心、真の日本精神といえるのではないでしょうか。たとえば、明治23年に来日したラフカディオハーン(小泉八雲)は「日本人のように、幸せに生きていくための秘訣を十分に心得ている人々は、他の文明国にはいない」と、日本人のすばらしさを伝えております。
日本人は古来より、自然との調和を心掛け、人と人もまた調和して生きることを大切にしてきました。それ故、日本の心は「和の精神」と言われています。この「和の心」こそが日本精神であり、世界から対立、摩擦、抗争を無くし、世界の発展に繋げていくものなのです。
来年の東京オリンピック・パラリンピック、その五年後には大阪万博が開催されます。正に我が国が躍進する時が到来しているのですから、自国本来の特長である義・情・徳に目覚め、最高度に真の日本精神を発揮し、一致団結して進んでいかなければなりません。それでこそ、本当の意味での発展を得られるのです。
私どもは、日の丸行進などの「日本精神復興促進運動」を通じて、日本の良さを国内はもとより、世界に広めることにより、対立、摩擦、抗争がなくなり、人間が共存共栄出来る平和な世の中を目指して活動を展開して参ります。
どうか、心ある皆さんのご参加を切望いたします。
一般社団法人日本精神復興促進会
代表理事 横井 敏夫